中島らもばかり読んでいる

いままでずっとらもさんのことは好きだったんだけど、本はちゃんと読んだことがなかった。
『アマニタ・パンセリナ』は読んでたけど他のは読んだことがなかった。
昔やってたテレビ番組『最後の晩餐』はめっちゃ見てた。
だから、ひととしてのらもさんが好きで別に作家の中島らもが好きなわけではない感じだった。
以前にも「ちょっとらもさん読んでみようかな」と思ってはなんとなく読めないままなのを繰り返してた。

3月のなかば頃にまた「らもさん読んでみよう」と思って図書館でまとめて借りてきた。
今回はなぜかするする読めて『今夜、すべてのバーで』『バンド・オブ・ザ・ナイト』『牢屋でやせるダイエット』『さかだち日記』『酒気帯び車椅子』『心が雨漏りする日には』を一気に読んだ。

らもさんは詩人だなぁと思った。
とてもロマンチックな人だな。
そしてめんどくさいおっさんだな。

病気のこととかがやっぱり自分と重なるなと思って読んでたんだけど、
らもさんが躁転してるときの話は、自分が2016年の夏に躁転したときのことを思い出して変な汗がでた。
こわかったこと思い出した。
躁転して焦って早め早めに行動してしまうのとか、そのまんまやった。

『さかだち日記』を読んで、らもさんが階段から落ちて頭を打って死んでしまったことをらもさんに書いてほしかったなと思った。
らもさんは落ちる自分を見ていたんじゃないかな。

そして『心が雨漏りする日には』で「自殺を思いとどまるのには、こういう考え方も役に立つのではないか。つまり、「自殺をしよう。ただし、今日はしないで明日にしよう」という考え方だ。」と言っていて、涙が出そうになった。

わたしも鬱がひどいときに「もうだめだ、死んでしまおう」と考えて怖くなって、
「よし、来年になったらマンションから飛び降りて死のう」と思ったことがある。
具体的に時期と方法を考えたらすっと怖くなくなって、もうだめだと思うことがなくなった。
よし、と思ってそれからは死んでしまおうと思うこともなくなった。

だから「ああ、らもさんも同じだったんだな」と思って安心して涙が出そうになった。
らもさんがそうやって生き延びていたならわたしだってできる。
だから怖くないんだと思えた。
らもさんありがとう。
らもさんに会ってみたかった。

まだ『ガダラの豚』『こどもの一生』『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』『永遠も半ばを過ぎて』を読めるので嬉しい。

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コメント

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